6月5日土曜日は、三つ峠に行ってきました。
前日の夜は、天候が不安定で河口湖周辺はビショ濡れ。そのため、翌日の朝も三つ峠の岩は濡れていて、朝から人工登攀の練習をすることにしました。
今回のメンバーは、FunClimbクラブ」(詳しくはこちら)のうりうさんと後輩のMさん。前から登りたかった5mの張り出しがある四段ハングルートを登りました。
このルートはクラシカルなマルチピッチの人工ルートです。ただ、A1ピッチもピンの間隔は遠くほとんど最上段に乗らないと次のピンに届きません。A2は5mの張り出しですからなかなか手応えがあります。三つ峠にあるいくつもの人工ルートの中では別格でした。
この日は、ハングから水が垂れてきていたり、登り始めるとすぐにガスが出てきたりして、アルパインクライミング本番の雰囲気。わたしは、5mも張り出したハングをこれまで登ったことがありませんでしたので、高度感いっぱいのハング下の空中遊泳、めっちゃくちゃ楽しめました。これで丸山東壁の準備完了です。
以下、ルートの写真です。一部を除いてうりうさん撮影です。
1ピッチ目は、いくつかA1のラインが取れますが、この日はほとんど濡れていて、唯一乾いたいたラインを選択しました(左の写真)。1ピッチ目のビレイポイントの上には大きく張り出した四段ハングが見えます(右の写真)。
左は、2ピッチ目に取り付くわたし。
中は、3ピッチ目でハングの下に向かうMさん。このピッチは、結構濡れていて岩の苔がどろどろでウエアが泥だらけになってしいました。
右は、4ピッチ目はハングの真下でアブミに載りながらビレイします、四段ハングの二段目を乗り越えるMさん。
四段ハングをリードするMさん(わたしの撮影)。
四段ハングのルーフにぶら下がるわたし。それにしてもイージーディージーは最高ですね(過去の記事はこちら)、これ考えた人は天才! ルーフ越えはこれが二本あるともっと楽そうですね。
※ルート中の支点の状態
今回のルートですが、あまり登られていないようなので、支点の状態が少々不安でした。しかし、問題だったのは2箇所のみでそれ以外は意外にしっかりしていました。もっともっと登られてもいいのではないでしょうか。
- 3ピッチ目ハング直下のボルトのリングが無くなっています。そのためわたしたちはリベットハンガー(過去の記事はこちら)を使いました。もちろん、ナッツでネクタイ締めしてもいいですし、細いスリングのタイオフでも良いと思います。次登る機会があったらボルトを打ち足したいですね。
- ハングの出口ですが、「日本の100岩場」で紹介されているようにボルトが抜けていました。いくつもボルトの穴が残っていたので、この部分はハング出口で荷重がかかるし、岩質もボルトが抜けやすいのでしょう。ハング出口から30~40cm上にあるハーケンから古いスリングがハング出口に垂れていて今回はそれを使わざるを得ませんでした。
登る途中で、この古いスリングを新しいものに付け替えました。さらに登攀後懸垂下降したときにハング出口でボルトの抜けた穴の一つをジャンピングで十分な深さにして新しいボルトを打ち込んでおきました(体重をかけてチェック済みです)。
次に登るパーティは、ボルトの耐久性に不安が残るので赤い残置スリングとボルトにいっしょにカラビナをかけて登ってください。残置スリングは毎回付け替えていただけるといいですね。
4 件のコメント:
読ませていただきました。写真付きで参考になりました。ありがとうございました。
リベットハンガーですか、、、ナッツで対応してきましたが、そんな道具が有ったのですか。知りませんでした。
ボルトの打ち直しまでされて、時間もかかったでしょうね。次のクライマーにとっては、ありがたいことです。
これからも貴殿並びに運営するクラブの安全と発展を願っています。
>Aaaさん
ナッツのネクタイ締めは結構長さがあるので、リベットハンガーの方が多少は有利です。もちろん、ボルトの首によく締まりますし、軽いです。
こういったゲレンデの貴重な人工ルートは登った人がみんなでメンテしていくと長持ちしますよね。
昨日ハング出口のリングボルトに
体重をかけたら、抜けて吹っ飛びました。
今は30CM上のボルトにかけてある残置スリング
しかありません。
ボルトをもっていなかったので打ち直しは
できていません。
また、ハング下のハーケンが抜けていたので
打ち足しました。
しかし、全体的に浮いている石のようで
重ねうちでも効いた音はしませんでした。
あまり打ち込むと石ごとはずれそうです。
次行かれる方、ご注意ください。
お怪我はなかったですか
わたしが打ち込んだボルトが抜けたようですね。
もともと残置スリングしかなかったんですね、これもわたしが取り替えたスリングかな?
申し訳ないです
ちなみにハング下の椅子の背もたれくらいのフレークが昨年剥がれて、ビレイをしていたわたしはもう少しで大けがでした。あのハングの下は湿っていてフレーク剥がれてもまだ危険そうですね。
コメントを投稿