毎年年末に入る八ヶ岳、これまでなかなか登れなかった赤岳主稜、やっと登ることができました。
年末は天気が荒れるという予報で入山どうしようか悩んでいましたが、実際入山してみると、2日目の29日は朝から夕方まで晴れ、嘘のような絶好の冬山日和でした。
今回のメンバーはFunClimbクラブ(詳しくはこちら)のSさんとNさんの3人。Sさんとはずっと八ヶ岳に通ってきて、八ヶ岳のバリエーションルートは登りたいところをほぼ彼と登りつくしました。今回の赤岳主稜は最初から登りたいルートにあげていましたが、いつも後回しだったり、天気が悪かったりで一連のバリエーションルートで一番最後となりました。
■これまで登った冬の八ヶ岳バリエーションルート
南沢大滝
ジョウゴ沢~ジョウゴ沢大滝~硫黄岳
乙女の滝(これは別メンバー)
大同心大滝
中山尾根
裏同心ルンゼ
小同心クラック
大同心雲稜ルート
赤岳主稜(今回)
これで、登りたい有名どころの八ヶ岳のルートはほぼ完了なので、今後はこういったルートに登りたい人に付き添って楽しみます。なかなか年末は他の山域に入る勇気はなく、年末はこれからも八ヶ岳に通います。
○12月28日入山(写真左)
美濃戸口から入山、赤岳鉱泉アイスキャンディでアイスの練習
○12月29日赤岳鉱泉~赤岳主稜(写真右;行者小屋)
午前中は天気が良いという予報だったので早々に出発のはずだったのですが赤岳鉱泉を出発したのが6時半すぎ、出だしから超スローペースで始まりました。
赤岳鉱泉手前(奥に大同心) 行者小屋から阿弥陀岳
8:50;赤岳主稜の取り付きは文太郎尾根を9割くらい登ったところ(写真左)。
行者小屋から文太郎尾根に入る部分でトレースが消えていたりしてラッセルし始めたのですがSさんのナイスルートファインディングで雪の中に夏道上のしっかりしたトレースを発見。大幅なタイムロスなしに取り付きのトラバース地点に到着しました。岩が真っ白なのでどこが取り付きか、チョックストーンがどれか判別が難しいです。ここはガスっていたら見つけるのは難しいかと。
9:20:最初のピッチ(Sさんリード)は、右の写真のチョックストーンを乗り越えるところがポイント。丁寧に雪を払ってホールド、スタンスを探す。スタンスは外傾していてアイゼンでは甘いですね。わたしはすぐに指が冷たくなるのでできるだけ岩に触りたくなく、ちょっとインチキッぽいですが2回のドライでガバッと抜けました(バイルは1本ですが)。
取り付きトラバース 1P目チョックストーン
2ピッチ目(Nさんリード)、岩に雪がついているので丁寧に雪を払って登らないといけないので時間がかかります。ほぼ50Mザイル伸ばして、そこからしばらくノーザイルで登る。
2ピッチ目を登るわたし 3ピッチ目の取り付きに向かうわたし
3ピッチ目(榊原リード);ノーザイルでしばらく登っていると目の前に残置スリングがふらふらするルートが見えたので当初そこから登ろうとしたのですが、アンカーとなる2本のピンがなかなか見つからない。ごちゃごちゃしている間にSさんがぐっと右側に回り込んでペツルの2本のアンカーを発見して取り付き場所を変更。榊原は最初の取り付きからクライミングダウンが怖かったので数メートル懸垂下降。30分ほどタイムロスして上部の岩場を登攀開始することに。相変わらず雪がべったりで丁寧に雪を払って確実に登っていく。ピンは探せば出て来そうでしたが時間かかるのでピナクルをつないで前進。
3ピッチ目登り出す私 3ピッチ目をビレイ中
4ピッチ目(Sさんリード);念のためにザイルを出して最終ピッチを登る。あとは赤岳頂上までノーザイルで登るだけ。13:45赤岳頂上到着、天気は頂上まで保ちました。すばらしい冬山日和です。
最終4ピッチ目のわたし 赤岳頂上
360度の展望を楽しんで下山 ここは雪が多いとやばい場所
○12月30日;赤岳鉱泉アイスキャンディ~下山
最終日は天気が悪く、谷筋に入るも小屋の人は止めるようにとのことだったので、大同心大滝は諦めてアイスキャンディで午前中遊んで帰ることに。ただ正午くらいからみぞれになり、下山していくと雨に、最後は結構濡れてしまいました。29日はほんとラッキーな天気でした。
アイスキャンディ
○今回の山行のアルバム
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