第2章 雨の入山とアイスクライミング
12月28日の夜に、赤岳山荘の横でテント泊したわたしたちは、早朝、前日の夜から降り出した雨の中を赤岳鉱泉に向けて出発しました。
冬山の入山が雨というのは結構つらいです。ゴアテックスのアウターを着ていくら雨をシャットアウトしても、中に着るものの選択を誤ると汗をかなりかいて濡れてしまいます。初めての冬山のエドヤマさんは苦戦していました。どうしても初めてだと厚着になってしまうのです。玉の汗をかいていました。ただ、この日は小屋泊ですから濡れても乾かせばいいだけなので、安心ですが。
ちなみに、冬山は重ね着が基本ですが、それぞれは、薄くて、速乾性・保温性の高い素材で、さらに、できるだけフロントジッパーのウエアにすると行動中に温度調整がしやすいです。ウールで周りを固めていた大学山岳部時代と比較するとこういった化繊の素材は、冬の雨や湿雪の中では抜群に威力を発揮します。
ちなみにわたしは、下着など肌に直接接するウエアの素材としては、ミズノのブレスサーモを気にいっています。ただ、登山靴の進化で足は濡れることが少なくなったので、靴下は従来どおり保温性の高いウールを使っています。
赤岳鉱泉に向かう私(エドヤマさん撮影)
赤岳鉱泉の小屋には10時半までには到着し、雨が上がるまで、小屋の中で濡れた服をストーブで乾かすなどして休憩。午後からは、小屋の横にある人工氷壁「アイスキャンディ」でアイスクライミングの練習を始めました。
この日は天候が悪いこともあって、アイスキャンディに取り付いている人はわずか、とても快適です。昨年1月に来たときは、超満員でザイルがすだれのようにかかっていました。
かなりの本数を登って、腕が疲れてきたところでアイスクライミングを終了し、その後、エドヤマさんにミニ雪上訓練をしました。アイゼンでの斜面の歩き方、雪山のビレイのしくみ等を覚えていただきました。
アイスキャンディでのクライミング風景
アイスキャンディは、休日は赤岳鉱泉宿泊者のみが利用できます。そのため、今回はテント泊ではなく小屋泊としました。リードクライミングは禁止で、裏から階段を使って上がり、トップロープをパイプにセットしてクライミングを行います。
アイスキャンディでのクライミング風景(動画)
わたしのクライミング風景(エドヤマさん撮影)
こんなドライツールによる登攀練習ができる場所があります。
バイルを人工のホールドに引っかけて登ります。
本番でこんなところが出てきたら絶対に私は登らないですね。
0 件のコメント:
コメントを投稿