今日は東京から越後湯沢経由で、富山で仕事して金沢まで来ました。
富山駅に着く前に魚津駅を通るのですが、32年前の始めての冬山(毛勝山)を思い出してしまいます。あの年、クリスマスのころでしょうか、魚津の駅に大阪から夜行列車が着くとホームからすでにラッセルが始まっていました。雪がしんしんと降る中、バスでなんとか移動して民家が点在する場所から入山。雪の中、大きなキスリングを背負う10人くらいの若者に、雪下ろしで必死のおばちゃんが、屋根の上から、「なんでこんな時に山入るかなあ」というようなことを言っていました。その後、わたしは記憶があまり残っていません、正月がとっくに終わり、そろそろ学校が始まろうとしているころまで。
覚えているのは、たった一日一瞬太陽が見えたこと、石のように凍ったシュラフをバリバリと音を立てながら拡げて震えながらびしょ濡れの体で寝たこと、一晩中テントラッセルで寝れなかったこと、一晩中雪崩の音が周りから聞こえたこと、ラジオからは遭難のニュースがいくつも流れていたこと、首を越えるラッセルで何時間悪戦苦闘してもふり返ると前日のテント場が見えたこと、とにかく下界に戻りたくて必死で下山してやっと魚津駅にもどったら電車が豪雪でほぼすべて運休していたこと。そして遭難を起こした山岳部の関係者の方が何人も駅で待機していたこと。
あの経験が有るので、雪の季節はこの山域には近寄れません。五六豪雪は、あのスキーブームの中、日本中のスキー場が雪の降りすぎでリフトが動かなく閉鎖、鉄道・高速道路もほぼ麻痺状態だったくらいすごい豪雪だったんですよ。
わたしは、未だに魚津の駅を通過するだけでぞっとしてしまうんです。でもこの山域(立山・剣)が夏・冬なく好きな山屋さんがたくさんいるのですね。ランニングで言うとウルトラまでは当たり前でそれ以上の刺激がないと生きていけないという人たちかな。
0 件のコメント:
コメントを投稿