しばらく山とランは遠のいています

仕事、そしてコロナの関係でしばらく山やランからは遠ざかっています。来年の春から復帰できるようそろそろ運動再開していきたいと思います。ちなみに今、BIツールのPower BIが半分趣味になって、完全な運動不足になっています。20201020

2008年4月1日火曜日

【雪山グッズ】冬用グローブ(手袋)を考える その2

雪山シーズンに利用する道具は、私の学生時代に比べるととても進歩しました。ゴアテックスのウエアはとても丈夫になり、シュラフもテントも嘘みたいに軽くなりました。

ただ、手袋がどうもよくないです。以前にも話題にしましたが(以前の記事はこちら)、学生時代はハンガリー製のウールの手袋(通称ハンガリアン)とオーバーミトンをほとんどの人が使っていました。が、いつのまにか、雪山では高価な5本指のグローブ(表面は合成皮革、内側にゴアテックス)を使っている人が多くなっていました。。。。。



●アイスクライミング編
 確かに、アイスクライミングは、バイルをしっかり握り、細かいギア操作が必要で、さらに、雪や氷ですぐに濡れてしまうので、写真のようなグローブが握りやすくて一見良さそうです。ただ、昨年から6回アイスクライミングをしたのですが、どうもしっくりするものに出会いません。

 
ゴア完全防水のグローブ         比較的安価なブレスサーモのグローブ

【完全防水のゴアテックスのグローブの問題点】
 アイスクライミングは、一体型で(インナーが分離できないもの)、手にぴったりのグローブがバイルが握りやすく、またクライミング中のスクリューやその他ギアの操作に適してます。

 しかし、完全防水のゴアテックスのグローブは、ゴアテックスの手の形をしたフィルムが手袋の生地に接着してあるだけです。縫いつけると防水性が劣るので接着するしかないそうです。アイスクライミング中、手は汗をかき、湿ります。さらに、手の出し入れを何回かするとどうしても内側も濡れてきます。この状態で手袋を脱ぐと指に引っ付いて中のゴアテックスのフィルムとインナーが剥がれてしまうことがあります。こうなると、その後、湿った手で手袋に手をいれようとしても、指を入れる部分にインナーが詰まってなかなか指が入らなくなってしまいます。特に小指が入りません。
 少し弛めのグローブにすればそんなトラブルに遭遇することも少なくなるかもしれませんが、そうすると今度はバイルの握りやギア操作がよくないです。初めて購入した某登山用品店オリジナルグローブは昨年このトラブルが発生して交換してもらったのですが、今年、グローブを脱ぐときに気をつけたのにも関わらず同じトラブルが起こってしまいました。この登山用品店の説明によれば、この手のトラブルは他のメーカのゴアテックスの完全防水グローブで発生しているようです。

 そこで、次にミズノのブレスサーモと防水性の素材を使った比較的安価なグローブを見つけたので、それを前回の八ヶ岳で使ってみました。完全防水ではないので、濡れは避けられません。ゴアテックスのように内側が剥がれてしまうことはないのですが、内側の素材の滑りがもともと悪く、濡れるとさらに滑らなくなるので、結局このグローブもなかなか指が先まで入りませんでした。もうワンサイズ大きめにすればよかったかもしれません。

 ということでベストなグローブを見つけることがまだ出来ていません。来シーズンは以下のような視点からさらに試行錯誤するつもりです。

○安価なもので十分。ただ、多少の防水性はあった方が良い。
 高価なゴアテックスの完全防水でも、手を何度か出し入れしたり、シビアなルートに行くと結構手のひらに汗をかいたりするのでどうしても内側も濡れてきます。さらにゴアテックスのフィルムより外側にある合成皮革などの生地は確実に濡れてすぐに凍ります。そのため、周りの人を見ていると高価なグローブでも指は冷たそうでした。どうせ濡れてしまうのであれば安価なもので十分だと思うのです。

○手にしっかりフィットするが、手が濡れても入れやすいように内側の滑りの良いもの。
 私の場合、指が短いのでグローブの指先が余る製品が多いです。これは確実に避けるべきです。ギアの操作を片手でしているときにグローブの指先がカラビナのゲートに挟まってクライミング中に苦労します。フィットしつつ、手の出し入れがスムーズに行えるものを選ぶべきだと思います。


●雪山編
 指先を駆使するクライミング以外では、結局、学生時代からのウールの手袋とオーバミトンが一番暖かいです。ポイントは、手袋はすぐに濡れるので、薄手から厚手の手袋を複数持って行き、濡れたらどんどん取り替え、濡れた手袋は胸の中にいれて体温で乾かしてしまうのです。行動中でも胸の中に入れています。濡れたり、凍ったりしている手袋に手をいれるのは辛いですから。

わたしの場合、雪山ではクライミング用とは別に以下を持って行きます(クライミング用グローブは乾きが遅いのでクライミング以外では使いません)。

・薄手、中厚の手袋は、ミズノのブレスサーモ。
 
1セット以上。寒さに応じて重ねます。結構これだけでかなりの寒さに耐えれますし、乾きも比較的早いです。

・厚手の手袋は、ハンガリアン(厚手のウールの手袋)。
 2セット持って行きます(1セットは予備)。すぐに凍る合成皮革を使ったグローブより確実に暖かく、胸に入れておけば、それほど時間をかけずに乾きます。ただし、ハンガリアンはもう輸入されていないので、今購入するのであれば他の製品になります。

・オーバミトンは、ゴアテックス製の5本指(3本指でも可能)。
 この手の製品はゴアであっても縫い目が防水されていないケースが多く濡れますが、この程度で十分かと思います。また、中綿のついたものは必要ないです。濡れると乾きにくいだけです。
 指先の作業が出来るように3本指以上のミトンがお勧めです。指先が冷たくなればオーバミトンの中で指だけ抜いて握ったり開いたりして血行を回復させます。

   
ハンガリアン(毛)とブレスサーモの手袋  5本指のオーバミトン    


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