しばらく山とランは遠のいています

仕事、そしてコロナの関係でしばらく山やランからは遠ざかっています。来年の春から復帰できるようそろそろ運動再開していきたいと思います。ちなみに今、BIツールのPower BIが半分趣味になって、完全な運動不足になっています。20201020

2009年10月9日金曜日

今シーズン初マラソンの人のために その3 「レース前の準備と当日」

今年、初マラソンの人は、そろそろレースが近くなってきて、気が重くなってきているのではないですか。わたしも4年前の初マラソンの1ヶ月前は、「本当に完走できるのだろうか」「どんな準備をしたらいいのか」といろいろ悩んでいました。

今年初マラソンの人に少しでも参考になればと思い、わたしの経験に基づく、マラソン当日から1ヶ月前の過ごし方と当日の準備について整理してみました。

 ※初マラソンの方への、過去の記事はこちらです。
  今シーズン初マラソンの人のために その1 「痛みの克服」
  今シーズン初マラソンの人のために その2 「シューズ選び」






1.レース1ヶ月前からのトレーニング



  • ランニング
    レース一週間前までは疲れがあまり残らない範囲で走り込みをしています。特に土日に何回か20~30kmの長距離走をいれています。これをしておくと自分の体が距離によってどのように変化していくか把握できますし、レース当日の不安も解消されます。ただし、30km以上走ると疲れがかなり残ってしまうので、やめた方がいいです。
    よく専門誌にはマラソン当日のペースで長距離を走るといいと書いてありますが、一人で長距離はなかなか難しいので、10Km程度で試してみるのもいいかもしれません。

  • 故障対策
    毎日十分なストレッチをして体が硬くならないようにします。走り込むと下半身や背中がどんどん硬くなっていくと思いますので、ストレッチはまめに行ってください。わたしは仕事で移動中などちょっと時間を見つけて簡単なストレッチを出来るだけするようにしています。

  • 体重コントロール(体重とスピードの関係はこちら、減量についてはこちら
    マラソンのタイムを縮めるのは体重を減らすことが一番近道だそうです。詳しくはわたしの過去の記事を見てください。目安として1kg減量したら5分タイムが縮まると思ってもいいかもしれません。経験的にも体重が増えるとレースが苦しくタイムも確実に落ちています。

 


2.レース前1週間の過ごし方(過去の記事はこちら



  • ランニング
    レース当日の5日前くらいまで、いつもの走り込みをします。ただし疲れが出ることは一切しません。そして下記のグリコーゲンローディングをレースの3~5日前に始めると同時に、ランニングをほとんど止めます。これで完全に疲れを抜いていきます。わたしの場合、この期間、ランニングの距離は2km/日くらいで、速度はジョギング程度、レース前日は本番のペースで走ります。

  • 故障対策
    疲れを抜くために、今まで以上に丁寧にストレッチを続けます。

  • グリコーゲンローディング(関連記事はこちら
    走るときのエネルギー消費は、まず筋肉に蓄えられるグリコーゲンから行われます。脂肪の消化は時間差がありますし、脂肪だけの消費では走れません。30km過ぎてからのエネルギー切れはこのグリコーゲンの枯渇が大きな原因です。それで、筋肉にグリコーゲンを十分蓄えておく必要があります。そのため、レース前にはグリコーゲンローディングを行います。
    まず、レース一週間前くらいから、食事を減らして疲れが残らない程度の長目の距離を走ります。これで体の飢餓状態をを作ります。この状態ができたら、糖分を一気にとります。わたしの場合は、果糖を多く含む果物をたくさん食べます。そうするとグリコーゲンがいつもよりたくさん筋肉に蓄えられ、体重が1~2kg増えます。以降レース当日まで、グリコーゲンが減らないように最低限の運動とします。ただし、ここで当日エネルギー切れしないように大食いしてしまうと脂肪がついて本当に太ってしまうので、わたしの場合は果物をいつもよりたくさん食べる程度にします。

 


3.レース前日の準備



  • 前日の食事
    ぜったいに食べ過ぎないこと。エネルギー切れにならないようにと食べ過ぎてレース当日胃の調子が悪く辛いレースを何度か経験しました。いつもより少なくてもいいと思います。
    加えて、走ると脇腹の痛くなる人は、繊維質の食べ物を減らしてください。腸内にあるガスが走る振動で一カ所に固まって膨れるので脇腹が痛くなるそうです。これを避けるためにガスの貯まりにくい食べ物にすることが有効です。
    お酒は控えること。体がむくんで重くなるだけです。

  • 当日の持ち物 ウエア
    レースの時期にもよりますが、日によって気温が相当変わるので、暑い日用と寒い日用をいつも2セット持って行きます。
    暑い日は、太ももを出てメッシュのショーツが縫い付けてあるランニングパンツと脇を出すノースリーブのウエアが最適です。股間や脇は熱が貯まりやすいのでこのあたりに風に当たるこのウエアは効果抜群です。とにかくマラソンは暑さが大敵ですので、暑い時は出来るだけ薄着にすることだと思います。ちなみに生地はできるだけ薄手で柔らかいものがいいです。脇や股間はよく擦れますので、縫い目も要注意です。
    寒いときは、ロングタイツ、ロングスリーブあるいはアームウォーマなどいろいろ持ち込んで会場で選択します。重ね着をしたりもします。走っていても手足が冷えると運動能力が落ちくるのでこのあたりの工夫はこまめにします。
    また、雨の日や寒い日のために使い捨てのコンパクトな合羽や、大きなビニル袋をポンチョのように穴をあけて上から被る簡易ウインドウブレーカをいくつか持って行くと便利です。
    あとはファッションなので、自分の気に入ったデザインのウエアをじっくり探すことでしょうか。ちなみに、最近、東京のランニング専門店で自分のウエアを探したのですが、女性のウエアがどんどん床面積を占め、男性のウエアの展示がとっても少なくなったような気がします。マラソンブームですね。

  • 当日の持ち物 その他(過去の記事はこちら
    詳細は、過去の記事をご覧ください。その中で重要なものとして、
     ・エントリーのための書類
     ・走るための用意(シューズ、ウエア、靴下、帽子など)
     ・時計と目標のスプリットタイムのメモ
      わたしは手首に5kmごとのスプリットタイムを記載した
      タグをつけます。入院患者に病院がよく使っているタイプです。
     ・走ったあとの用意(着替え、バスタオル)
     ・痛み対策・靴擦れ対策(テープ、絆創膏、ワセリンなど)
     ・ビニルシート(屋外で用意するので必須)

  • 早めに就寝
    用意が済んだら、さっさと寝ましょう。でも興奮してなかなか寝ることができないかもしれませんね。こんな時は、少しだけお酒を飲んだり、睡眠薬代わりに風邪薬飲んだりしてとにかく少しでも眠るようにします。

 


4.レース当日とスタート直前



  • 当日朝の食事
    当日朝の食事は、わたしはいつもバナナとカステラを少々、レース1時間前に高カロリーのゼリーやアミノ酸をとります。消化がよくてお腹に負担がかからない量しか食べません。ここで食べ過ぎると絶対にレース中に辛くなります。
    また、レース中に水分が不足するいけないからと思っていっぱいスポーツドリンクをとったりすることがあります。結局余分な水分は尿として排出されてしまうのでレース会場やレース中にで何度もトイレに行きたくなってしまいます。水分はむしろあまり取らずに、レース中のエイドステーションでこまめにとっていけば、レース中のトイレのロスタイムを減らすことができると思います。

  • トイレ対策
    スタート周辺の仮説トイレは確実に長蛇の列になります。ですのであまりそれを期待せずに、自宅を出るとき、途中の駅などでこまめにトイレに行って出し切ることです=余分な重量は身につけない。会場の最寄り駅のトイレも長蛇の列だと思います。レース中に我慢するのは辛いですし、コース途中でトイレに並ぶのも大きなタイムロス。わたしは、レース当日、このトイレに一番気を使います。万が一、トイレの列が長くて行けなかった場合は、走り出してコースの一番最初のトイレに駆け込むことだと思います。この段階ではまだトイレは空いています。また念のためティッシュを携帯して走った方がいいかもしれませんね。
    わたしの経験では、レース中にトイレに一度行かなかくて済んだときはとっても良いタイムが出ました。

  • エントリー手続き
    エントリ手続きに結構並んだりします。そのため、焦らないように出来るだけ早く会場に行った方がいいです。その後、ゼッケンをつけたり、着替えたりするのに結構時間がかかります。男性は外でタオル巻いて着替えたりできますが、女性は更衣室が混んでいるのでなおさらです。
    ちなみに、最近のレースは計測用にシューズに事務局から提供されるチップをつけます。これがないと記録が出ませんので、絶対に忘れないように。

  • レース特有の準備
    いつものランニングと違って長時間走るわけですから、レース特有の準備が必要です。擦れが出そうなところにはワセリンを塗り、靴擦れが出そうなところには最初から絆創膏を貼ります。また痛みが出そうなところにテーピングをします。また、ランニングシャツを直に着る男性は胸に絆創膏は必須ですね。
    加えて、暑いときはひどい日焼けになるので、首筋や腕には日焼け止めを。

  • ウォーミングアップ
    用意ができたら、いつもの静的ストレッチを少しだけ行います。そのあと、筋肉を暖めるため動的ストレッチを行いますが、これは手足をこまめに動かせばいいです。よくマラソン選手がスタート前にトラックを何周もしてアップしていますが、あの方たちはスタートと同時にすごいスピードで走りますからかなり体を温めないといけません。わたしのような場合は、そこまでしてしまうと大切なグリコーゲンが消費されてしまい、疲れてしまいますのでほどほどにしておきます。いつも、スタート地点で並んでいる間に貧乏揺すりのように脚を動かし、肩を上下させます。

さあ、これで準備万端、スタートのカウントダウンにドキドキしながら、ゴールの感動に向かって走り出すだけです。
今年初マラソンの方はすてきな時間が待っています、がんばってくださいね。


4 件のコメント:

ホシヲ さんのコメント...

いつもながら大変参考になります。
初フルまで一ヶ月切ったので、ちょっと焦り気味です。
先日、皇居で初の30km走したのですが、実に有意義な練習になりました。
完走はもちろん、サブ4狙えるんじゃないかと欲が・・・
でも、一緒に走る仲間と初フルを楽しみたいので、タイムはあまり追わないようにしょうと思ってます。
この記事を参考に、残り一ヶ月悔いのないように頑張ってみます。

榊原淳 さんのコメント...

>ホシヲさん
初フル間近なんですね。
いろいろ不安でしょうが、その日は確実にきちゃんうんですよね。朝早く家を出て会場に向かうときの気分って、独特ですね。
楽しみですね

nishimura さんのコメント...

大変参考になりました。先日の連休に20km走ってみたかったのですが、体力持ちませんでした・・。
本番恐怖です・・。
というかホシヲさん、レベルが全然違いますが・・きっとSくんも私と同じ気持ですよね!!(汗)
でもがんばります!

榊原淳 さんのコメント...

>nishimuraさん
大丈夫。あのSくんができるのですから、お母さんができないわけないです。子育てできる根性のある人がマラソン完走できないわけないです。
大げさですが、走りながらこれまでの人生考えますよ。一生忘れられない時間になると思います